怪我しているのに物損事故にされたとき

物損事故として認定

交通事故にあってしまい、怪我をしているのに物損事故として処理されてしまったらどうすれば良いのかというと、人身事故に切り替える事が必要です。何故なら物損事故にしてしまうと沢山のデメリットがあるからです。どのようなデメリットがあるかというと、まず相手に請求する賠償金が物損だけなので非常に少なくなってしまいます。また怪我をしている為に病院に通院しても当然治療費は一切出ませんし、事故による障害が残っても慰謝料は支払われませんので、かかる治療費は全て自腹になってしまいます

他にも物損事故だと警察は簡単な証明書を作成するだけで実況見分調書は作成されません。その為、後で加害者との間に過失割合の争いが発生した場合に、当時の事故の状況を証明できる資料がなく困ってしまいます。このように物損事故として届け出ると被害者にとっては色々なデメリットがあります。
一方人身事故に切り替えれば沢山のメリットがあります。まず加害者に多額の賠償請求をする事が出来るようになります。治療費や病院へ通う交通費、入院費や慰謝料、怪我で仕事を休まざるを得なくなった場合は休業損害や後遺症があれば後遺障害慰謝料等さまざまな費用を計算して賠償金として請求できます
また警察が事故の状況を記録した実況見分調書を作成してくれるので、後に加害者と争いになった時にもきちんと事故当時の詳しい状況を証拠として残す事が出来るので安心です。

態度が悪ければ他の対象も

他にも加害者が反省の態度がない時は場合によって刑事罰を受ける対象にもなりますので泣き寝入りする心配もありません。
ではどのように物損事故から人身事故に切り替えれば良いのかというと、まず警察に届出をするという方法があります。

しかし警察もすんなりと応じてくれない可能性があるので注意が必要です。その理由は実際に切り替えとなると現場検証や実況見分調書など細かい書類を作成しなければならなくなります。警察にしたら交通事故など日常茶飯事のようなものなので少しでも仕事を省きたいという心理が働いてしまいます
基本的に切り替え手続きには期限や期間は設けられていませんが数ヵ月後や数年後に出せるというものでもありません。何故なら数年後に届出を出してもそれを受け取る警察は、その診断書は本当に事故によるものかと疑ってしまうからです。

なので事故後1週間~10日ぐらいの間に医者の診察を受けて診断書をもらい、それを提出すれば認められる可能性も高くなります。とにかく事故後に痛みが出てきたらすぐに病院に行き、診断書を書いてもらう事が重要です。
警察に届け出ても却下されてしまった場合は、加害者の保険会社に「人身事故証明入手不能理由書」というものを提出するという方法があります。これは「何故今回の事故が人身事故なのに、事故証明書を入手できないのか」という事を証明する為の書類です。

人身事故への対応

これを提出して保険会社が人身事故として認めてくれた場合、民事的には人身事故として請求する事が可能になり慰謝料を請求する事が出来ます。
これでも保険会社が人身事故扱いにしてくれなかった場合は、裁判を起こし裁判所で認定してもらう必要があります。その場合は弁護士に対応を依頼する事になります。弁護士が入る事で保険会社も切り替えを認めてくれる場合がありますし、それでも認めてくれない場合は裁判で争い、怪我が事故によるものだと立証できれば賠償金請求が可能になります

このように怪我をしているのに被害者側が相手を気遣って変に妥協して物損事故としてしまうと、結局被害者側が大きく損をする事になるので、交通事故で怪我をしているのであればしっかりと人身事故へと切り替える事が自分を守ることにもなるので必要です。

知らないと損をする!交通事故で調停に持ち込む必要があるケース

示談交渉のすすめ

日常生活の中でもし何らかのアクシデントによって交通事故を起こした、または事故に巻き込まれてしまった時は適切な対応をすることが必要不可欠です。一般的に交通事故の場合、9割のケースが示談によって解決されます。しかし、中には示談では話がまとまらないことも少なからずあるのが現状です。そういった時は法律の専門家である弁護士などの第三者の力を借りて調停に持ち込むことが大切になります。
調停を行なうことが望ましい状況はいくつかありますが、その一つが示談交渉の決裂、もしくは難航化です。日本の法律では示談交渉による損害賠償や治療費の支払い、保険会社への保険金の請求ができるのは事故から3年以内と定められています。もし交渉がまとまらずに3年が経過してしまうとこれら全ての権利が消滅してしまうので注意が必要です。当然のことですが、示談が成立しなければいつまで経っても当事者及び保険会社からの金銭の受け取りはできません。自家用車を通勤や仕事として使っている人にとって、早急に話し合いを終わらせて車の修理費用を保険会社に請求したいのが本音と言えます。そういった理由から、話し合いが長期化しそうな状況であれば調停で争う選択をすることも重要です。

有利な交渉のために

次に必要となるのが相手のペースに乗せられてしまう状況になります。こういった個人同士の交渉は自分の正当性をしっかりと主張することが大切ですが、中には話し合いが苦手という人も少なくありません。そういった人はつい相手のペースに乗せられて通常では筋の通らない話でも丸め込まれて不利な条件で示談を終わらせてしまうことも考えられます。そのため、交渉に自信がなく相手のペースで話が進んでしまいそうな時は調停で争うことも視野に入れなくてはいけません。逆にこちらに全く過失がなく一方的な被害者の立場であった場合で使う時もあります。事故を起こした人の中には自分が悪くても開き直って正当性を主張するケースも多く、そういった時に調停に持ち込めば相手にプレッシャーを与える意味で有効です
そのほかに事故の相手にお金がない状況などもあります。人の心理としてお金のない相手に賠償金を請求するのは心苦しいと感じるのは当然とはいえ、怪我の治療や車の修理を必要としてるのであればそんなことは言ってられません。示談交渉で比較的多い事例の一つに実際にはお金を持っているのに持っていないと主張してお金を支払うないというのがあります。このようにお金のあるないで話し合いが平行線のまま進まないようであれば調停に持ち込むのもやむを得ません。調停での話し合いによって出された結論は調停調書という書類に明記されます。この調停調書は裁判によって決められた判決と同様に法的効力を持っているのが特徴です。これにより、相手の資力の有無に関わらず強制的に損害賠償を支払わせることが可能になります
このように、話し合いでの解決が望めない場合には弁護士を通して調停で争うことも必要です。

サンキュー事故の大半は右直事故という現実

サンキュー

サンキュー事故とは?

サンキュー事故は、優先権がある車両が、優先権のない車両に通行を優先させたり通行を譲ることによって生じる交通事故の一種です。

このサンキュー事故は、対向車が右折したところに直進車と同じ方向の左側を通過する二輪車や自転車との出会い頭に衝突する事故などを指し、このような事故の大半は右直事故であるといわれています。このサンキュー事故は、通常は右折車からも二輪車からも直進車は死角になりますので、交通事故につながる可能性が非常に高くなるといわれています。

それは、右折をする自動車の運転手の多くは、本来は優先権がある直進車が通行を譲ってくれたため、早く行かなければならないという心理状態になる場合が多いからです。その結果、安全確認が怠り直進してくる二輪車や自転車を見落としてしまい、右折事故につながるといわれています。

右直事故と過失割合

そして、このような事故は、すり抜け事故とも呼ばれており、交通事故の種類としては非常に多いケースで、交通事故総合分析センターによる分析結果からは、右直事故において右折側となる車両のうち93%は普通車および軽自動車であるのに対して、直進側となる普通車および軽自動車の割合は44%に下がり、二輪車や原付の割合が一気に増えるとされています。

このような事故の際には、事故における過失割合が問題になるといわれており、過失割合は基本的に、自動車>二輪車>自転車>歩行者の関係で過失が重く見積もられることになりますので、どう考えても過失割合が高くないと思われる状況の事故の場合でも、自動車と二輪車の事故では過失割合の数値にひいきがでてしまうという現実があります。

しかし、サンキュー事故の過失割合を判断する際には、交差点に信号機があるかどうかや事故当時の信号機の色の2点が右直事故の過失割合に大きな影響を与えるといわれています。信号機のない交差点で生じた事故の場合は、右折側の方に課されている注意義務の方が重いため、右折側の過失割合の方が高くなります。

また、信号機がないと絶対的な過失割合の判断基準が存在しませんので、10対0といった過失割合は成立しない傾向にあるといわれています。このように、サンキュー事故は、通行を譲ってもらったので急いで行かなければならないという運転手の焦りの気持ちによって安全確認が怠り、注意散漫になることによって生じる事故で、その大半は右直事故という現実があります。ですから、対向車が通行を譲ってくれても安易に右折しないで、安全確認を怠らず慎重に進む必要があります。

交通事故示談を専門家へ依頼した時の流れ

示談交渉

示談交渉は弁護士に依頼する!

交通事故の被害を受けた場合に補償を請求する時には、殆どの場合示談の形で加害者と交渉を行う事になります。この様な補償請求や交渉などに於いては全て法律が関係しており、交渉次第では補償額も減額する場合もあります。また、自分が加害者の場合で一人で交渉したり或いは保険会社に任せきりになると補償額も大きく変動する場合があります。その様な問題から専門知識を有している弁護士に依頼するとメリットが多くでます。

つまり弁護士が保険会社などの間に入って示談交渉をする事により、被害者などが交渉で不利にならない様にし加害者に請求できる補償額も大幅に増額するケースもあります。その他にも面倒な手続き申請なども代行してくれて、保険会社や相手方の対応などのアドバイスも頂く事ができます。例えば和解が成立すると和解契約書が作成され、これはお互いが納得した証拠になり通常は示談書と呼ばれます。この中には補償金の支払額、支払い方法、支払期限の詳細が記載されています。和解契約書は1度成立すると追加での請求は困難になります。この様な契約までの流れや書類を一人で作成するのは、専門知識と時間が必要になります。

示談交渉の流れ

実際に交通事故を起した時の示談までの流れとしては、事故を起してから人身事故として警察へ届けを出しますが、怪我などの後遺症は障害として残る場合があるので、物件事故扱いになっている時は、必ず医師の診断書を用意し警察へ人身事故への切り替えをします。

物件事故扱いのままだと治療費が保険会社から支払われないケースもるので注意します。怪我をした場合は治療をしますが、タイミングとしてはこの時に弁護士へ依頼します。

怪我などの症状が安定または固定された時、特に固定症状がある場合は障害の等級認定を受けて、加害者へ別途で請求する事が可能になります。更に加療が必要な場合に保険会社から保険の支払いが打ち切られる場合があるので、そこは専門家である弁護士が被害者請求を代行できます。

後遺障害による障害認定も一般の方が行うよりも弁護士に依頼する方が、適切な認定を受ける事が可能になります。中には交通事故の障害認定申請を得意とする弁護士も多く存在します。仮に認定に不服がある場合の異議申し立てを弁護士が代理で行う事もできます。その後、弁護士が示談交渉となりますが、保険会社が提示してきた賠償金よりも弁護士へ依頼した方が増額の期待ができます。それは、弁護士は裁判所が認めている高い基準を交渉で行うためです。

交通事故で活用したい弁護士特約

弁護士費用特約

交通事故示談で心強い味方は弁護士

交通事故の示談交渉などでは弁護士に依頼を出すことにより、迅速な交渉をしてくれるだけでなく、示談金のアップや裁判に発展した場合でも負担の少ない形で行ってくれるなど、頼りになる面が多々あります。しかしながら、実際に依頼するとなると費用面で結構かかるのではないかという心配がつきまといます。結果的に手にする金額は同じなのではないかということになれば、わざわざ依頼をする必要を感じないというのは仕方ない部分です。こうした時に活用したいのが弁護士特約です。

弁護士特約は自動車保険のオプションについているものであり、通常の自動車保険にわずかなお金をプラスして入ることができ、こうした費用を負担してくれるという性質のものです。パターンとしては、保険会社が指定する弁護士でなければならないパターンや、自分たちで探してきた人でも大丈夫なパターンなどがあります。ただ、いずれの場合も特約の中で仕事をしてくれるため、こちらとしての負担はありません。保険会社が指定するケースを始め、たいていの場合は交通事故の案件に詳しい人が担当するため、腕の差が如実に出るようなことにはなりにくいのも事実です。

交通事故弁護士特約とは?

実は知らず知らずのうちにこうした特約に入っているという人は多く、自動車保険に加入する人の半数以上はオプションとしてつけています。しかし、実際にこれを使用する人はかなりの少数です。元々弁護士特約がオプションとしてあることを知らなかった、利用できるケースがわからない、自分で示談交渉をしてしまったなど理由は様々です。ぜひとも活用したいケースとしてもらい事故があります。被害者側の過失が全くないと保険会社は動いてくれません。そのため、示談交渉を自分で行う必要があります。こうした時に活用することができれば、精神面での負担なども軽くなります。

実際のきっかけとしていいのは、相手がなかなか交渉に応じないという場合や過失割合を巡り、かなりもめている場合、後遺障害の認定の手伝いをしてほしい場合などです。最初は出方を見て、あまりに状況が好転しないという場合には伝家の宝刀として使うというのもおすすめです。

一方使えないケースも一応ありますが、天変地異のケースや麻薬などを吸引して運転し交通事故を起こした場合など、明らかに通常のケースとは異なるものとなっています。このため、普通に交通事故に巻き込まれたという場合であればだれでも活用することができます。

自動車同士の追突事故における過失割合

追突事故

追突事故とは?

交通事故の中で全体の80%以上の割合を占めているのが、自動車同士の事故です。さらにその中でも自動車同士の追突事故は35%にも及び、このことからも交通事故の3件に1件が「追突事故」であることが分かります。その発生理由の主なものは脇見運転だと言われています。追突事故にもさまざまなケースがあって、過失割合がどのようになるかによって保険会社より支払われる給付金の種類や金額がかなり違ってきます。

追突事故の過失割合の考え方

信号待ちをしている間に加害者が追突してきたり、駐車場内で停車している間にバックで逆突事故を受けたり起こしたりなど、もらい事故の場合には被害者に過失・落ち度がない場合には、過失割合は10:0が基本となります。これが大前提です。このようなもらい事故では、自分の自賠責保険会社に示談交渉代行を依頼することはできませんので、加害者加入の保険担当者と自分で直接示談交渉を進めることになります。その際には、相手の言いなりにならない、いま自覚症状がなくても必ず整形外科の受診と診断書をもらう(後遺障害が出ることもあるため)、などがポイントとなります。

追突事故時に急ブレーキをかけていた場合は、過失割合が修正されるケースもあります。前方車両が歩行者の飛び出し等による理由で急ブレーキをかけ、後続車両がそれに追突した場合には、後続車両の前方不注意ということでおおよそ後続車両の過失となります。但し、前方車両の急ブレーキに合理性・それ相当の必要性が認められず、不用意な急ブレーキということになると、7:3ということで追突された被害者にも一定(おおよそ3割)の過失割合が認定されることになります。

被害者に過失割合がさらに修正追加されるケースでは、被害者の飲酒運転・無免許運転・免許証不携帯運転・駐停車禁止箇所などへの駐停車・夜間のライト未点灯等による交通違反などの場合に、0.5~2割ほどが加算されるなどがあります。駐停車禁止区域というのは、そこに停めると事故に繋がる可能性のある場所という前提の上に設定されていますので、被害者がそういう場所に駐停車していた場合には事故を誘発したと見なされることもある、ということです。

玉突き事故の場合には、関わった車両数・状況で過失の割合が異なります。車3台の場合には「先頭:中央:後続=0:3:7」が基本となります。ここに脇見運転・前方不注意・速度違反等の過失があった場合には、それぞれの過失の割合が増加することになります。

そこが知りたい!交通事故の豆知識:被害者請求の内容

被害者請求

自動車交通事故の被害を受けると、自動車損害賠償責任保険に基づく保険金の支払いを受け取ることができます。自動車損害賠償責任保険は、交通事故の被害者を救済する目的でつくられたものであるため、制度も被害者側が有利になるように設計されています。

被害者請求とは?

交通事故の被害者は、自動車損害賠償保障法の第16条の規定に基づいて保険金を請求することができます。この請求は「被害者請求」または「16条請求」と呼ばれています。事故の加害者は、被害者に賠償金を支払わない限り損害保険会社に対して保険金の請求をすることができませんが、事故の被害者は加害者が加入している損害保険会社に対して、直接保険金を支払うよう求めることができます。また、被害者は法律の第17条の規定によって、事故前の状態に回復するまでの間必要と考えられる費用を見積もって損害保険会社に請求すると、仮渡金を受け取ることもできます。

1度しか請求できず、賠償額が確定した段階で差額が生じた場合は本請求の段階で精算が必要となりますが、いますぐ必要な費用を用立てられない状況にある場合は極めて有効です。

被害者請求が行われるケース

被害者請求が行われるケースは、事故の加害者が任意保険に加入していない場合や、加害者の賠償金の支払いが遅れている場合、被害者側にも大きな過失があり保険会社が対応してくれない場合などがほとんどです。

しかし、近年は被害者側から積極的に保険金の請求をするケースも出てくるようになっています。加害者からの支払いを待たずに請求するのは、特に後遺障害の状態になった場合にメリットがあります。後遺障害の被害者は、症状が固定された日から3年後まで保険会社に支払いを求めることができるため、示談が成立する前であっても必要書類さえ提出できれば保険金を受け取ることができます。後遺障害では等級が上がるにしたがって多額の治療費がかかることを考えると、早期に保険金を受け取れる仕組みが用意されているのはそれだけでも大きなメリットといえます。

また、被害者請求を利用すると後遺障害等級が適切に認定される可能性が高くなります。一般的な自動車損害賠償責任保険の支払いの流れに沿って手続きをすすめると、後遺障害等級の認定作業も損害保険会社が行ってくれますが、提出する書類も保険会社任せになってしまいます。そのため、神経症状や脳機能障害などといった症状があらわれている場合だと、保険会社が提出した資料だけでは不十分と判断され、認定される後遺障害等級が低くなる可能性があります。後遺障害等級は等級が変わると受け取れる保険金に大きな違いが出るため、適切な等級で認定を受けたい場合は被害者請求制度を利用すると良いです。

交通事故の加害者に厳罰を与える方法はあるのか?

厳罰

交通事故と示談

交通事故では加害者と被害者で利害の対立が生じることが多いですが、おおよその場合は双方が示談を行うことで決着が付いています。

もちろん飲酒運転などの違法な運転をしていた場合は加害者に対して刑事罰が下ることになりますが、大体の事故はそうではなく、ちょっとした不注意などから引き起こされているものですから、厳罰が下るということは全体から見ればかなり少ない部類に入るでしょう。
さて、しかしながら交通事故の被害者からすると「厳罰を与える方法は無いのか」と考えることもあります。
特に事故後に全く誠意を見せてもらえなかった場合や、自分にとって大切なものや人を傷つけられた場合にはそう考える人が多くなるでしょう。

では交通事故の加害者に厳罰を与える方法はあるのかと言うと、ここでポイントになるのは「起訴されるかどうか」です。

現代の日本では起訴されると99.9%の確率で有罪になるとされており、現実はもう少し低いものの95%以上の確率で有罪判決が出て罰が与えられるようになっています。

実際のところこれはかなり問題があるでしょうが、ともかく加害者を起訴できれば何らかの罰が下る可能性が高いわけです。

加害者へ厳罰を与えるには?

そのため被害者が行うべきとなるのは検事への上申書の作成です。

上申書とは検事に対して一市民が意見を述べた手紙のことで、ここで誠意が見えなかったなどのように自分が不満と感じていることを述べて検事に渡せば、検事としても「被害者がこう感じているのならば起訴をするべきではないか」と考えてくれることがあります。

明らかにお互いの不注意が原因で、検事から見ると両方に悪かった部分があったなどの場合には上申書を出しても不起訴処分になることはあり得ますが、被害者が上申書を出していれば起訴される可能性は高くなるでしょう。

またもし不起訴になった場合には検事の上層機関である検察審査会に対して審査を申し立てることで、不起訴処分が取り消されて起訴される可能性があります。

現場の検事が不起訴処分で良いと判断しているため起訴になる可能性はかなり低いですが、それでも厳罰を望むのならば弁護士に相談して審査の申し立てをするのも手です。

ただ一つだけ覚えておきたいのが、起訴されて罰が下るとなれば、加害者は仕事も収入も無い状態になるということです。

もちろん被害者からすれば関係が無さそうに見えるでしょうが、これは「相手から支払われる賠償金が減る」ということに繋がります。

そのため厳罰を与える方法というのは賠償金を減らす方法になる可能性があるわけです。
このことは必ず覚えておいて、自分はどうするべきなのかというのはしっかり考えておくようにしてください。

交通事故の本人訴訟をするケース

裁判所

交通事故の本人訴訟とは?

交通事故の本人訴訟をするなら、加害者側が任意保険に加入していない場合で、被害者が軽傷のケースにしておいたほうが無難です。交通事故は極めて専門性の高い分野であるため、相手方が任意保険会社であったり、重傷だったりした場合、まったくの素人である被害者が個人で太刀打ちできる場ではありません。法律は、弱者の味方ではなく、法律を知る者の味方であるという側面もありますから、本人訴訟にするかどうかには、十分な検討が必要です。

一般的に、交通事故で本人訴訟となるのは、加害者が任意保険会社に加入しておらず、加害者に賠償能力があると見受けられ、しかも被害者が軽傷の場合のようです。こうしたケースなら、本人訴訟してもいいでしょう。調停という方法も考えられますが、加害者が不誠実という印象がある場合は、被害者としては加害者が調停の場に現れないこと、またはいかなる調停案であっても拒否することが予想されるわけですから、裁判に至るしか方法がないでしょう。

裁判の場はどうなるのか?

裁判の場では、和解勧告されることが多いです。軽傷の場合は、賠償額がそれほど高額にはなりませんから、加害者側も裁判まで持ち込まれたら、和解に応じるケースが少なくないようです。判決まで至ったら、さらに厳しい内容となることが予測されますし、裁判費用の支払い命令が出る可能性もあるからです。加害者が控訴しても、その結果が加害者にとって良いものとなるとも限りません。支払いを先延ばしにすると、利子がかかってきます。賠償能力があると見られる加害者なら、被害者が裁判にまで至った以上は、給料の差し押さえも辞さない姿勢であるとわかるでしょうから、和解に応じて、すぐ支払いをする可能性もあります。

こうしたケースなら、本人訴訟をした甲斐があるというものでしょう。弁護士の意見やアドバイスなどは、受けておきたいところですが、委任までしなくても、こうした方法で対処できないことはありません。しかし、相手方が任意保険会社であった場合は、他の方法を考えたほうがいい場合が多いです。任意保険会社の顧問弁護士は、損害賠償額を減らすことを毎日、何年間もおこなっているプロ中のプロです。被害者個人が対等に渡り合うことは到底無理です。裁判官にどう訴えるべきか、どう進めていくべきかなどは、被害者はまったく知らないことです。示し方がわからず示せない場合、裁判で斟酌されることはありません。そうしたことも踏まえ、弁護士に頼ったほうが得策です。

交通事故によって高次脳機能障害を受けた場合、弁護士の働きについて

交通事故

交通事故で頭部の後遺症

交通事故というのは誰の身にも起きる可能性のあるものです。
被害者には過失割合が全くないのに、重大な後遺症がの追ってしまうこともあるのです。
このような場合には示談を弁護士に任せるのが妥当と言えるでしょう。
示談を行う相手は保険会社の示談交渉のプロですから、示談について素人の個人では適正な損害賠償金や慰謝料を受け取ることが難しいからです。
特に高次脳機能障害のような専門的な知識の必要な後遺症が残ってしまった場合には、医師と弁護士の双方からの専門的知識に頼って立証活動を行う必要があるのです。
ではこの高次脳機能障害とはどのようなものなのでしょうか。
またなぜ専門的な知識が示談に必要なのでしょうか。
ここではそのことについて紹介していきましょう。
交通事故によって頭部に強い衝撃を受け、脳の特定の部位に損傷を受けた場合、高次脳機能障害が残ってしまう危険性があります。
また水難事故による低酸素脳症や脳血管障害や心筋梗塞など、様々な原因が考えられます。
これは外傷とは異なり、その度合いが判別しにくいのが特徴です。
個人で示談交渉に臨むのは絶対にやめましょう。
このことは専門的な知識が必要になることと関連するのですが、この後遺症は事故前と事故後の生活レベルの差を立証するのがとても困難だからです。

高次脳機能障害の症状

では具体的にどのような症状からこの高次脳機能障害を疑えば良いでしょうか。
まずは記憶障害です。
たった数分前に話した内容を覚えていない、また頼みごとをすぐ忘れてしまうなどがあります。
またメモを渡してもそのメモの存在を忘れてしまう、ということも起こるようです。
注意障害というものもあります。
たとえば2つ以上の事柄を同時に行うことができなくなってしまったり、作業ミスや勘違いが連続してしまうということが相次ぐ時には、周囲の方は後遺症の可能性を疑って見た方が良いでしょう。
また半側空間無視というものも挙げられます。
たとえば自分でものを動かすことができはするものの、ぶつけたり倒したりの可能性が非常に高いという状況に陥ります。
また身体の片側にあるものによくぶつかるようになってしまったりという時にも、半側空間無視の兆候と見て良いでしょう。
他にも失語症や社会的行動障害、てんかんの発作なども考えられます。
外傷が完治したとしても事故前と人格が変わってしまったり、このように以前と違う行動をとるようになったら、この高次脳機能障害を疑ってすぐに弁護士に相談するようにしましょう。